《9月26日ドローネ展鑑賞会 @チューリッヒ・クンストハウス参加感想文》

絵を観るとはどういうことなんだ ろう。柿沼さんの解説を聞くと、 自分は絵をちゃんと観ていないと 思い知らされる。前以て見た場合 は特に、自分が何も見ていなかっ たと愕然とする。見たはずなのに、 見えていない。今回も然り。説明 されないと、ここにもあそこにもエッフェル塔が隠れているとは気づかない。ここに凱旋門が、あ そこにセーヌ川が、言われてみると、紛れもない凱旋門やセーヌ 川だ。どうして、気付かないんだろう。絵だけじゃなく、色んな ことが見えてなくて、人生損してたのかも。ことほど左様に、柿 沼さんの解説は驚きと発見の連続だ。しかも深い。へえ、へえ、 と驚いてる内に、時が経ってしまう。いつでも何処でも柿沼さん の解説を聞きたくなる。鑑賞会を逃す手はない。
ドローネは律儀にも終生一つのテーマを追求し続け、純粋の絵画に 到達しようとした。55歳で亡くなる前に既に成功した画家として 認められ、デザイナーの妻もいて、幸せな生涯だったろう。アポリ ネールがオルフィスムと称賛したように、 彼の美しい色彩は見るだけで幸せな気分にし てくれる。かねがね私は、美しい絵は音楽を 感じさせ、美しい調べは色彩を感じさせると 思っていたが、畏れ多くもアポリネールも同 じことを言ってたんだ。依存症になるほどい つも素晴らしい解説をして下さる柿沼さん、 企画して下さった桂子さん・直子さん、一緒 に回って下さった皆様、楽しい時間を有難う ございました。未参加の方、人生損してるか も。次回は是非!決して後悔しません!(M)